群馬県桐生市は、1300年以上の長きにわたり織物を中心に発展してきた「織物の町」です。特に、明治から昭和中期までは、日本の近代化の過程において、桐生の織物産業が大きな役割を果たしてきました。
しかしながら、中期以降は、服装の多様化、バブル崩壊、生産拠点の海外転移などの要因によって、その生産量は激減し、衰退の一途を辿っています。
一方で、明るい兆しも見え始めています。これまでの絹織物に代表される和装は、総生産量の10%程度であり、その多くは婦人服地やインテリアなどが占めるようになりました。 近年、桐生の繊維製品は、独自のアイデア、技術力などを活かした商品開発が徐々に増え、服飾だけでなく、インテリア、寝具、雑貨、日用品など商品の多様化が進められています。
桐生の織物産業は、製糸、染め、織り、縫製などの製造過程において、高い製造技術力を有しているものの、企業ブランドとしての知名度の低さ、各地に点在するデザイン力や企画力との結びつきの弱さ、流通や販売力の脆弱さに起因して、本来の潜在能力を十分に生かしきれていないと考えています。
そこで、織物の町桐生の地域コミュニティブランド「nunotech」の名の下に、技術力・デザイン力・企画調整力を相互に繋げることによるシナジー効果で、この地域ならではの新たな商品開発を促進するとともに、地域コミュニティブランド「nunotech」の販売ネットワーク「NUNOplat」を構築することにより、ブランド商品の販売促進をサポートし、ブランド力の浸透・普及を図っていきます。
このような桐生の地域コミュニティブランド「nunotech」を生み育てることで、桐生や他地域の潜在パワーを相互に繋げ、ブランド価値を高めるとともに、桐生の織物産業を元気にすることを目的としています。